Play! Bike! Camp! バイクパッキング記録ブログ

40代子連れのおっさんが、バイクパッキングやポタリングする記録のブログ。

バイクオーダー RODEO LAB ADVENTURE Spork 1.2

年末にオーダーしたCORNERのフレームがそろそろ組み上がってくるので、オーダーの記録をメモがわりに残していこうと思う。個々のパーツや自分の考え方など。河井寛次郎の「物買って来る、自分買って来る」という言葉が好きで、物を買う時、選ぶ時はその人の考え方が顕著に反映される。それは高いものや大きなもの、オーダーで作るものほど顕著になると思う。

あれこれ考えて書き始めるとフォークの話がやたらと長くなったのでこれだけ切り離して記事にする。

フォークを選ぶ

パーツで最初に決まったのはカーボンフォーク。今はスチールのフォークを使っているので、全体軽量化するのにやっぱりカーボンフォークだろうなと。あえてスチールにする必要もない。

ツーリング寄りでケージ取り付けダボ付きは必須条件だったのだけど、実はカーボンフォークでダボ付き単体で売ってるものはそんなになくて、あるにはあるけど海外取り寄せだったり規格が15mm TAで微妙だったり。ロードのTAがおおよそ12mmで収束してきたところですき好んで15mmにすることもないし、最初はNINERのフォークと思ってたけど断念。今は12mmのものも出てきてるようだけど。他にはBOMBTRACK、SALSA、あたりも検討したけど要望を伝えてCORNERのビルダーの寒川さんが提案してくれてたRODEOに決定。

国内ではほとんど取り扱いがないけど天王寺のmovementが取り寄せできるというので問い合わせたら、何の巡り合わせか「今日ちょうど一本注文あったので、一緒に頼めるなら送料分抑えられるよ」とのことで即決。

最初にフォークを決めて、そこからそのサイズをもとにジオメトリを調整して全体の決定をして行った、という順番で他の準備が進んで行った。

RODEO Labというメーカーについて

RODEOにした理由はいくつかある。

  • 価格が安い
  • 国内流通が少ない
  • メーカーが面白い


価格は、グラベルバイクのクロモリフレームだと、ENVEかWHISKYあたりのフォークが定番か。ただこれらにはダボ穴付きモデルはないので却下だったけど、あっても価格帯が8万前後と高い。NINERもそのくらい。他のは$500くらいからある中でRODEOは安いモデルで$445、しかも買ったタイミングで送料安くなったのもあって結果55,000円で購入。良い。

そして、チラホラと写真は見かけるけどENVEみたいにデファクトスタンダード化してないというのもひねくれた僕の心をくすぐる。結局「他の人とかぶらない自分のバイク」が欲しくてオーダーするのでやるからにはとことん遊びたいのだ。ENVE自体は良いブランドなんだと思うけど使ったことないので知らない。「結局行き着く定番ブランド」ではあるんだろうし、ホイールほど価格差がないならそれもいいんだろうけど、僕としてはダボ付きカーボンフォーク、が優先だったので今回は断念。

そしてメーカー。もともとインスタなんかで見かけて知ってはいたのだけど、「こんなブランドのがありますよ」と教えられて眺めてると、ダボ穴付きモデルについてはこんなコメントが。

The Rodeo Spork bike fork is a solution to a problem that we came up with when developing the Traildonkey 2.0. There are a LOT of great forks out there, but nobody made a full carbon – high clearance – rack mountable – fender mountable – through axle – flat mount disc brake – tapered steertube – trail ready fork

www.rodeo-labs.com



「素晴らしいフォークはたくさんあるけれど、フルカーボンで、クリアランスが大きくて、ラックマンとがついて、フェンダー、スルーアクスル、フラットマウント、テーパードでトレイル乗っていけるやつはなかったんだよね」

ああわかる。欲しいのはそういうのやねんなあと思いながらRODEOという会社に少し興味が湧く。

One of the best parts of running Rodeo is being able to make it a company that is a part of a community. That community is made up of team mates, bike owners, and ALSO other bike makers and builders. On one hand it could be said that we should be pushing what we make as hard as we can to the exclusion of all “competitors” but I disagree with that entirely.

この、競合は排除する物ではなくともにコミュニティを築いていく物という考え方はとても好きで、そこは寒川さんの考え方にも似ているなあと思った。自分が今まで見てたバイクショップは、閉鎖的というか排他的というか、「他店購入者持ち込みお断り」の世界で、利益や責任のことを考えるとそれ自体は非難することではないと分かるのだけど、やっぱりそういうのはどこか息苦しい。自転車を一緒に楽しむコミュニティという考え方はここ最近いろんな人と接するようになって強くなってきた。

そしてそのコミュニティに還元できるからこそフォークを単体で売っているという。なにそれ、めっちゃ好き。

これだけで「RODEOでバイク組んでもいい!」てなる。何を買うかということは、誰にお金を払うか、ということなんだと最近つくづく思う。ただ、ここから先は物理的なローカルの話なのでなかなか難しい。ブランドはエリアと紐づくべき、というANSWER4の記事がとても好きだったけど、こういう考え方には賛同できるし、物を買って支援したいと思う。そしてそれに近いことを大阪でしてることを支援すべきなので、RODEOのフォークをmovementで買ってソウカワガレージで組んで貰えば全てが丸く収まる。素晴らしい。(answer4の何かしかも買おう。仕方ないなあ)

grannote.jp



フォークの商品名「スポーク」って

自転車のフォークの商品名が「Spork」って、ぱっと聞いただけでかなり面白い。スポークは、先がフォーク状になったスプーン。スガキヤ的なあれで、それがアイコンになってるのもとてもよい。

shop.vic2.jp



デザイン制作関連の仕事をしてるけどロゴデザインやブランドロゴタイプがとても苦手で、服や物に大々的にロゴやブランド名がドーン、どやー!と載ってるのがダメ。

NORTH FACE!!!! SUPREME! TREK!

あー、、、てなるのよね。そこまでブランドロイヤリティ高くなくてもそれをアピールしなきゃいけないのか、という。好きならいいけど、ロゴがドーンしか選択肢がないのもマスプロ自転車避けたい理由。

その点RODEOのは、明らかにそれとわかるスポークのイラストがフォークの肩に載ってるだけ。口までついてる。なにこれかわいい。

ブランド名は書いてないけど、調べればわかるし名札つけてるようなぎこちなさもない。こういうのがいいんですよ。Bianchiのチェレステカラー、ラファ のアームバンド、laPASSIONEの4つのリフレクティブな点、ADIDASの三本線、無印のノート、BMWやJEEPのフロントグリル。社名が入ってなくてもわかるデザインってあるんですよ、というのが、好きなんです。


ダイナモライトのルーティングがついてるのも良い。日常的に使うことは無いと思うけど今回のバイクは数年以内に海外ツーリング行くことを目標に組んでるので、その時に発電機積めるようにしておきたいしね。太陽光とダイナモ有れば大体何とかなるでしょう。


フォークから始まるジオメトリ設計

フォークをこれにしよう、ということが決まって、そこからフォークのサイズに合わせてフレームのジオメトリを決めてもらう。フレームの発注より先にフォークを発注して、ずいぶん早い段階で手元にフォークだけあるという状態になった。単体で見ても、まったくわからなかったけど。

それから3ヶ月半が過ぎ、ようやくフレームができてくるかというタイミングでSporkの新しいバージョンがリリースされた。3.0、、、かっこええやんけ、、、

bikepacking.com



実は僕が買った1.2の後に2.0というバージョンがあって、このlabと銘打った会社がソフトウェアのバージョンみたいに製品出してるのもけっこう好きなんだけど、2.0は少しシルエットが丸っこくて野暮ったかったので、1つ前のバージョン(ソフトウェア的には枯れてきた安定版ということで安心感もあるやつ)にした。

で、3.0でそのシルエットも幾分改善されてる。むむ。ただ、タイヤクリアランスが小さい分(3.0は700c x 50、1.2は700c x 43)重量も軽くて旧モデルなので安い。うむ、問題ない。ケーブル内装でダイナモケーブルも内装できるので僕としてはそれで十分。タイヤも、700c x 50はいらんだろう、、、多分。


ということで、納車まであと1ヶ月半くらいの見込み。納車してもガンガン乗れそうもないご時世ではあるけれど、また気が向いたら少しずつ書き出していきます。だれもそんな話興味ないと思うけど。