Play! Bike! Camp! バイクパッキング記録ブログ

40代子連れのおっさんが、バイクパッキングやポタリングする記録のブログ。

広島 海の旅 Day2

広島2日目。朝から市内を離れて東へ向かう。


前日の寝不足にもかかわらず2日目も早朝出発。と言いつつも7時に家を出るのは早いのが遅いのかよくわからなくなってくるチャリ乗り。まあ、非日常的なものを楽しみに来てる旅先で「ツレの家でまったり」とかあんまり意味ないからなあ


広島から呉へ

広島市内を後に、ストップ&ゴーを繰り返しながら西へ向かう。途中で見かけるマツダの工場やそのエリアの歴史の説明や地元情報をサドルトークで聴きながら行くのでそんなに退屈しない。この辺は誰それの地盤で、次の選挙はこんな感じで、などなど。



呉ではガッツリと大和記念館を見学。造船の歴史や、戦争あたりの話、沖縄の南に沈んでいるヤマトの今、みたいなのを映像や史料を元に眺めるわけだ。この辺は簡単にコメントしづらいけど、戦争で一度潰れた街から今につながる広島県民のメンタリティや街の成り立ちみたいなものまでつながっていくんだろうなとぼんやり考える。


呉を後にして通りかかる町は「坂」。海沿いなので平坦ばかり走ったけど、ふと見上げると大変そうな坂道ばかり目に入る。奇しくもその日7月7日はちょうど一年前に広島で大雨の被害があった時で、完全通行止めはないものの片側通行はどこにでもあったし、線路と国道が塞がって陸の孤島と化したというニュースで見たところも通った。今は綺麗な道になってた。

天災も人災も、どうしょうもないことはたくさんあって、それをきちんと捉えることは大切なんだけど、僕らはややこしく考えすぎずにチャリ乗って地元に金を落として、楽しかったからまたみんなで行こうぜって言うのが1番いいんやろうなといつも思ってる。経済をとクランクを回すのだ。


とびしま海道

そんなあれこれはずっと頭をよぎるのだけど、とにかく流れていく景色は美しい。こんな道さっきも通ったなあと思ったりするけど、とびしま海道にかかる安芸灘大橋から一気に景色が変わっていく。なんだこりゃ、たまらん。


島を渡る橋はどれも少し高くなってるので、そのアプローチは少しずつ登りだったり渡った後に下りが待ってたりするけれど、走りやすいように3%とかくらいに抑えられてるので慣れたサイクリストにはいいアクセントに、レンタサイクルの旅行者にはちょっとした運動と自転車への興味を持たせる仕組みになってたりする。「なんだよ、ロードはスイスイいくじゃねえの」みたいな。ちゃうかな。



最初に着いた島、下蒲刈島で昼食を取る。海鮮丼うまい。もぐもぐ。食べ終わった後で友人とは別れる。僕はここから東へ、友人は東へ別のルートで戻って広島市内へ。


寂しさとともに安堵感もあって、ひとり旅の楽しさは別モノなのでこれはこれで楽しみなのだ。追い風受けながら30km/hくらいとかで走りながらスイスイと進む。景色はずっといい。たまにでてくる登りに悪態つきながらものその後のくだりは快適。ずっとまっすぐはやっぱりしんどいのだ。


目的地の1つ、御手洗の旧市街地に到着。規模が大きいのや歴史的価値については素敵なんだけど、普段から高野街道や富田林の寺内町で見慣れているのもあって、古い街並みがすなわち感動的ということもないんだよなと思ったりするわけです。

「昭和レトロの素敵な町ですね」なんてお店の人と話してるおばちゃんがいたけど、どうも違和感あるよなあと思ったりして。ベネチアと同じく、文明の発展から見捨てられた町で、もちろんそれ自体に価値があるんだけど、昭和レトロってのではないだろうと思うんだけどまあそこは人それぞれか。


どこかでお茶でも飲もうと思ったらフェリーまでの時間がないことが発覚。やれやれ、ここからダッシュかーと思いながら来た道を折り返して船が出る岡村島へ向かう。途中で県境越えて愛媛県に到着。


フェリーは時間に間に合って、途中何度か抜いたり抜かれたりを繰り返してた夫婦と居合わせて少し話をする。それ以外はずっと海を眺めてる。いいなあ、海。


30分ほどで大三島に到着。道が広くて綺麗になってたり、いきなり案内の看板が増えたりしてる。しまなみ海道、おそるべし。

ここからは特に後ろの時間もないので、日が暮れるまでに宿に行けば大丈夫。伊東豊雄の記念館行ったり、気になってたコーヒー屋行ったり、サイクリストの聖地で写真撮るのになかなか動いてくれない大学生を上手に切り取って写真撮ったり、補給ポイントがほとんどなかったとびしま海道との違いを感じてる。ただ、日曜夕方ともなると見事に人はいない。

夕方までで閉まってる店を見ながらようやくゲストハウスに到着。朝からトータルで111km。頑張った。

大三島の夜

以前大三島に行ったことがある友人に、めっちゃいいよと勧められて気になってたので、距離的にも中間だったここにステイする事にした。

サイクリストの聖地と謳っている多々羅大橋の麓あたりに綺麗なゲストハウスがあって、日曜夜は平日価格になってるのでそこに泊まろうと思っていたのだけど東京資本の会社だからというレビューを見かける。


外から入ってくるお金に対してシビアになるのってどうなのと思う気持ちもあるけど、確かに同じお金を払うなら地元の人のお金になる方がいいなと思うのもあるし、いやいや、働いてるのは地元の人とか、島に魅力を感じて外から来た人なんだったら似たようなもんじゃねえのと思いつつ、良さそうな飯屋やブリュワリーがそことは違うところにあったので今回は諦める事にした。

島の西側、ゲストハウスにブリュワリー、飲み屋、温泉と固まったエリアは、しまなみ海道の最短ルートからは大きく外れるので、人の量もだいぶ減るんだろうなと思ったけれど、大三島博物館やその神社の宝物はどうやらものすごい質と量らしく、おじ様たちのバスツアーはほぼそこを目当てにしたものらしい。知らんかったー。

日曜夜、かんこうきゃくも観光客もそんなにいないタイミングで閉まってる店も多かったけど、友人のオススメはかろうじて空いててお店の人と会話しながら地元のうまいもんいただいたり、しながら夜は過ぎていく。ゲストハウスのルームメイトが日本旅行中のオーストラリア人だったので、ゲストハウスに戻ってからもあれこれ会話しながら翌日に備えて早めに眠る。



最終日の雨予報

寝る前に明日の天気チェックしとかないとなあと思って天気眺めてると、晴れ予報だったのが夕方から雨マーク。やれやれ。

少しのんびりして観光しながら東へ向かおうかと思ってたけど15時から福山で雨になるというのでそれまでにゴールした方が良さそうだ。雨装備で来てるとはいえ、雨はやっぱり気が滅入る。そこまではなんとかなりそうなので、やっぱり早めに出発しないとな。

まあそんなもんだ。一人旅はその辺のコントロールもしやすいから気兼ねしなくてよい。