Play! Bike! Camp! バイクパッキング記録ブログ

40代子連れのおっさんが、バイクパッキングやポタリングする記録のブログ。

ひとりでキャンプライドしてきて思った事をあれこれと綴ってみる

先週末、ひとりで荷物積んでキャンプライドに行ってきた。とてもしんどくて楽しかった。どこを走ったとか荷物がどうだったとかいろいろ書きたい事はあるのだけどとりあえず今感じている事をざっとまとめておこうと思う。


40のおっさんは都合付けるのが大変だ

もっと若ければ、もっと環境が違ってればみたいなことはたくさんあって、Twitterやinstaで眺めてる人たちは休みの度にどこかに出かけてる。ああ、いいなあと単純に思う。ところがおっさんはそうもいかない。家族と過ごす時間も大切だし、息子のボーイスカウトや子供の通院、家の片付けに奥さんとでかけたりサッカー見に行ったりと兎に角共働きで子持ちの週末は忙しい。

年間予定が出始めてくると優先順位の高い学校行事や子供の習い事の用事が決まって、サッカーの年間日程が出るとその隙を狙って見に行きたい試合の予定を入れて行く。ボランティアでやってるイベント運営もあるし家族でキャンプに行ったり里帰りしたりあれこれ予定をいれていくと土日両方空いてるタイミングなんてそんなにない。

去年は2回、今年は3回(しかもそのうち1回は雨で流れて日帰りサイクリングになったけど)がやっぱりいいところで、多分これからもそんなもんだろうと思う。子供が中学生くらいになって手を離れるようになる40代後半でどの位キャンプしたい気持ちがあるのか今はわからない。


他人のそれをうらやましくも思うけど、じゃあ今の生活とどっちが良いかというと天秤にかけるほどの事もなく今の暮らしはとても楽しい。奥さんに「あの、今度キャンプひとりで行こうと思うんだけど」と切り出すのは大変。その分いろいろバーターになるし家族との時間もないがしろにするわけでもなく楽しいしね。

だからこそ遊びに行くときはいざ家を出るとそこからは精一杯楽しむ事に決めているのだ。


道具を選ぶ事が楽しい

僕の場合自転車やキャンプの楽しみの大半は「道具を選ぶ事」にあると言っても良くて、あれこれ考えて調べて計画を練って、自分にとって何が最適かをひたすら考える。「そりゃそっちの方が良いでしょうよ」って道具もたくさんあるのだけど、金額や、使用頻度や、スペックやあれこれ考えて道具を厳選するのはとても楽しい。買って使うのより、買うまでの方が楽しい。

例えば今はタープ泊で荷物をコンパクトにしてるけど、一番金額的なリスクの低いタープを買ってどんな事ができるのかを試している。先週は最低気温10度でも吹きさらしのタープで寝ても特に寒くもなかったな。

キャンプ道具は基本的に丈夫で長持ちの物が多いので、一度買ったら当分は使い回す事が可能。一度買ったら捨てるとかしまっておくとかではなく、色んなシーンや組み合わせで使えそうな物を考える。ダメだった場合に何が良かったのかダメだったのか、もう一度考えて次の機会(半年先だったりするわけだけど)に向けてあれこれ考える。


今回はフレームバッグをオーダーでフレームサイズに合わせてつくったけど、ジャストすぎて他の物の出し入れにちょっと支障があったりした。じゃあ次は、どこを工夫して何を用意すればそれぞれうまく動くようになるのか考える。時間もたっぷりある。やってみて、気になった点は修正して、少しずつ改善して行く。新しい道具や使い方を検討する。うまく言えないけどこれはかなり楽しい。

「旅」をしているという実感

学生の頃は長期休みの度に海外に行ったりして、見知らぬ土地を見て楽しんでいたのだけど、40のおっさんはそんな事気軽にできない。海外は行きたいけど家族全員でいくとけっこうかかるし、子供置いて行くとなるともっとハードルが高くなる。ああ、旅したいなあと日々ぼんやり考える。

自転車を輪行袋に詰め込んで、鈍行で都心を離れるとどんどん人が減ってくる。知らない街で降りてそこから自転車に乗って、知らない街へ向かう交通標識に少しずつテンションがあがる。都市から郊外、人里から里山、そして山の中へと少しずつ景色は変わってコンビニはおろか自販機すらなくなっていく。気持ちがヒリヒリする。山の林道を走っていて補給食がなくなったり水がなくなりかけたり砂利道でパンクの心配したり普段の生活と全然違う濃密な時間があって、自分の汗と息とペダルを踏む筋肉の痛みだけが周りにあってとてもシンプル。

自転車は行動範囲が広くなって、スピードもあるからどこにでも行けるような気になってくる。「楽しい」というのとは違うなにか。「実感」みたいなものがヒリヒリしている。普段近所のサイクリングロードを走ってるのとはまるっきり違う何かがあって、でも乗っている自転車は全く同じ物でただ荷物だけが増えている。どこかに車をデポしてぐるっと周遊するのとは違うリアルな感じがとても心地よい。どこにでも行けるしどこに行っても良い。なんというか、いいなあ。


自分の身体と向き合うこと

たかだか2日で140km。健脚の人なら1日でさらっと走る距離で、途中何度も軽そうな自転車を漕いでる足の太いの人に追い抜かれて行く。いいなあ、速さってどんなだろうかと思いを馳せる。でも速い事自体にはそれほど興味はなくて、寄り道したり写真撮ったり腰を下ろして脚をさすったりしてる。

脚力も体幹も、おおよそ自転車で長距離走るのに必要そうな素質はそれほどなくて、そりゃ少しずつ改善して行くにこした事はないのだけどそこが優先順位高い訳ではない。

とかいいつつ、ロードバイク買ってここ半年で体重はそれほど変わらないけど脚は少し太くなって、プロテイン飲んだり食事の栄養素に気を遣うようになったり、少しずつ生活が変わってきてる事を実感する。今40歳で、何かを劇的に替えていく事はむずかしいけれど、Apple Watchに促されて身体を動かしたりしながら「長く続けられる根本的なやりかた」を考えるようになってきた。ストイックにやり過ぎるのは得意じゃない。自分にできる事をできる範囲で少しずつやっていくのが良いと思う。


ローラー台は向いてない気がする。筋トレも多分続かない。でも毎週末40kmずつ走るのは楽しいし少しずつ負荷かけていくくらいならできる気がする。


「ひとり」の心地よさ

友達数人誘ってみたけど、みんな状況は似たような物で家庭の用事や仕事の用事でなかなか都合はつかなくて結局ひとりで淡々と走っていたけれどそれも全然悪くない。輪行するのにスペース気遣う事もないし、気になる風景で止まったり休んだりのんびりしたりさっさと出かけたり。とことん気楽だった。

だれかと一緒だと最大公約数でしか動く事はできないし、それはなんならキャンプじゃなくて日帰りライドでちょうどいいかもしれない。みんなでチャリ乗るのはそれはそれで楽しいからね。全く違う楽しさみたいなもの。一日なら都合もつけやすいしね。


「楽しい」が少しずつ変わっている事

20代の後半から30代の前半は、「フェス」「音楽」がプライオリティ高くて、年間のフェス予定や誰のライブを見に行くかみたいなことを考えていた。今もいろいろ気にはなるけどそこまでフェスの優先順位が高くなくて、「音楽のライブ一日聞きに行って飲んで食って1万円」なら、自転車乗りにいってる方が割安で楽しいなーと思ってしまう。

今回キャンプ行ったのも奥さんがその前の週で土日両方ともライブ聞きに行ってたのとバーターで、一緒に行こうと誘われたけど自分としてはどうもそこで気分があがらないってのはある。行ったら楽しいんだけどね。


今はとにかく自転車乗るのが楽しくて、ちょっと半日時間があったらどこか走りにいきたいなあと思ってるけど。誰かと一緒でも良いし、ひとりでもいい。その辺自転車は自由だな。




とりとめもなくダラダラ書いたけど、今自転車乗るの楽しいですよ。他人に勧めてその人に会うかどうかはわからないけど、少なくとも今の自分にはとても合っている。毎度思うけど生きてて今が一番楽しい。